カザフスタン生まれの韓国人とか、ロシアの民族問題のニュース少し
ロシアの週刊経済誌「ファイナンス」13日号が発表した「100人の百万長者番付」に、高麗人出身の銀行家イゴリ・キム氏(41)が92位に入り話題を集めている。カザフスタン生まれのキム氏は、ノボシビルスク大学卒業後、1990年代に銀行業界に入り、現在はロシア銀行業界15位に入る銀行の会長を務め、06年末現在で5億8000万㌦の財産を有している。昨年夏、プーチン大統領がノボシビルスクを訪問した際にキム氏と面談したことで注目されるようになった。
"カザフスタン新興財閥として浮び上がったビャチェスルラブ金 2006-06-29
経済的に成功している例は珍しくなさそう。
朝鮮人は1860年代にロシア極東へ移住し始めた。スターリン時代に17万人の朝鮮人がカザフスタンとウズベキスタンに強制移住させられた。現在はCIS諸国では主にカザフスタンに10万人、ウズベキスタンに20万人、ロシアに10万人居住している。
カザフスタンの朝鮮人は政党を結成したり反政府活動をしたりしていない。その理由は、韓国は移民の受け入れをしておらず、北朝鮮は移住する気にならないなど、ロシア人とは違った条件であることが挙げられる。またウズベキスタンから移住する朝鮮人も多い。ウズベキスタンの民族化はカザフスタン以上だ。
カザフスタンの朝鮮人団体には、韓国と緊密な関係のカザフスタン高麗人協会と、北朝鮮と緊密な関係のコットンリョンがある。前者は体制協調派で、経済的に成功した人も多い。後者は北朝鮮の援助で北朝鮮との文化交流事業を実施しているが、カザフスタン内での政治宣伝活動は控えている。
一般的に朝鮮人は体制に忠実といえる。ロシア人はいざとなればロシアからの外圧が期待できるが、韓国・北朝鮮にはそれがない。カザフ人社会にうまく取り入っている。
取り入ってるという言い方が気になるが、言いたいことはわかる。
これだよなあ
極東ブログ 書評 沿海州・サハリン近い昔の話―翻弄された朝鮮人の歴史
問題は違うが、ロシア民族問題負の側面といったところか。
同紙は、国後島に送られる兵士の多くが、ロシアで差別的な取り扱いを受けることが多い北カフカス地方出身者で、元囚人や健康に問題がある者も多いと指摘する。これまでも住民への犯罪行為など軍紀の乱れが問題になっており、地元議会は先月、国防省に事態の改善を求めていた。
北カフカスというとチェチェンや北オセチアの辺り(南オセチアはグルジア内)。この辺ももろ領土問題なわけで、スターリンによる中央アジアへの追放の影響はここにもあった。私には知識があまりないのだが、ロシアはこういう問題が根深い。ちょっと聞いただけでもロシア辺境の民族問題の閉塞感が感じ取れて鬱になりそうな話。
北方領土周辺の日本との直近の揉め事というと、
船長は区域外操業を認めており、初公判で即日結審、判決が下され、罰金刑が言い渡される見通し。
パターン化してきてるような。しかし平和だね、ロシア内のほかの揉め事に比べると。