眼差し


まだ笠をかけずに、裸の蛍光灯を眺めている。
安物だったから接触が悪くて、もう買い替えなければならないのかもしれないが。



見慣れた風景、というのには自分の嘘が入っているのだろうと思う。
見たくないものは見ない。首にいらない力を入れて、退屈に自分を落とし込んでいく。



自分の嘘を暴き出していって、それで何が残ったのか。知りたかったものは、伸ばした手の先をその度に逃げていく。
微かな不安というのが結局どういうものなのか、わたしは知りたかったのだけど。