彼女はなぜ書くか

この人の書くものあなたに似ているよねと言われて、そうなんだろうなと思う。私の文章は読まれるという線を満たさなくなることが多いのだけれど。


その人の文章は何度か読んだことがあって、自分の糊塗している弱さをそのまま広げられているようで、それからはもう読めなかった。
生き難さみたいなものがあって、そういう人の書くものに触れ続けてみて自分についてわかることがある。書いている相手が女性である場合、私はその人に近づくことはできない。その理由ははっきりしていて、そして人の尊厳が踏み躙られることを彼女達は内から、また内に、見据えのたうち続けているのだと思う。生きるために。


女が救いがたいものであることは事実であると思う。けれど私の目に神と映る人間がしばしば女性であることもまた事実なのだ。