セカイとカンケー

結局のところ、私には病というものがどんなものなのか、何の巡り合わせで自分が全てを失うことになったのかわからない。
病気を概念で区切ってそれがあれがと言っていくことは便宜でしかなく、自ずから限界を持っている。それは治らない病を抱えた人なら誰でもわかっていることであって、一人で誰もいない場所で自分と世界とを見つめていくしかない。


この身体の辛さに、名前がつくわけではない。ついたところで私には関係ないのだ。辛さと世界がどんな関係にあるのか、結局私にはわからなかった。治ると言った人たちは私を苦しめただけだった。ここで何か言ったところでその声は誰にも届かない。私の人生などとうに終わっている。目先の若さにごまかされて、そうではないと思いたかっただけだ。


昔の知り合いが、死にたいのだと書いていた。誰かにむかって、私に死んでほしいんだねと。
なぜあなたはそうなんだろう。死の操作なんかできやしない。そんなことしなくても十分あなたは嘘の上に生きていた。誰でもと同じように。
誰かの存在など儚いものだ。あなたとあなたに似ている人たちの、内にある暴力性に圧倒される。けれどそれは露出するだけのことであって、どうにもならないことは、常に隠されている。


どうすることもできない。ここで生きていくほどの力はなくて、人生は最初から私の手を離れていた。