第一次世界大戦勃発から、百年と一日


いわゆるサラエボ事件第一次大戦のきっかけとなったフェルディナント大公夫妻暗殺事件が起こったのは、1914年6月28日、つまり100年前の昨日です。
ニューヨークタイムズが、事件の翌日、今からきっかり100年前にに印刷されたニューヨーク・ヘラルド紙の記事を紹介していました(参照)。



一方、こういう記事もあって、

 【ベルリン時事】第1次大戦のきっかけとなった「サラエボ事件」から28日で100年となるのを前に、ボスニア・ヘルツェゴビナセルビア人が27日、事件でオーストリア・ハンガリー帝国皇位継承者、フェルディナント大公を暗殺したセルビア人青年の像の除幕式を行った。
 大公は当時19歳の民族主義者ガブリロ・プリンツィプに銃で殺害された。ボスニアイスラム教徒やクロアチア人はプリンツィプをテロリストとみているが、セルビア人は帝国の支配から解放したとして英雄視している。

サラエボに大公暗殺者の像=セルビア人の「英雄」−ボスニア : 時事通信


日本人としては伊藤博文を連想しますが、3月(つまりクリミア編入でごたごたしている頃)にロシアがセルビアの分離主義者の感情を煽っているという指摘が為されていて、独立志向のセルビア人指導者が、クリミアの住民投票は「合法的かつ民主的」であるなどと発言していました(Russia stoking Bosnian Serb separatism in echo of Crimea: Ashdown : Reuters)。


クリミアの件は、欧州の極右含めて、ロシアの友好国など支持する国は何カ国かありましたし、ロシア系が多く住み、分離主義的な動きのある地域は、当時各国から懸念を持って見られていました(というか過去形でもないのですが)。
ただセルビアは事情が事情なので、自分は別次元で非常に気持ち悪く感じていました。その後の動きは私の観測範囲には入って来ず、少なくとも大きく報じられてはいないようですが。



下の動画は、ロシアのプロパガンダメディア、ロシアトゥデイが報じる3月初めのデモの様子です。目的は動画タイトルのまんまですね。(ここからは見られないようなのでリンクを(参照))

【Serbia: 'Crimea is Russia, Kosovo is Serbia' declare protesters】



YouTubeの解説には、セルビアベルグラードの露大使館前150人のデモ隊が集まり、ロシアへの支持を示したと書いてあります。
プラカードには「NATO イコール ナチズム」「クリミアはロシア、コソボセルビア」等、みなさん「ロシア、ロシア」「プーチンセルビアはあなたの側に!」と唱和しつつデモしていたそうです。

ちなみにナチス呼ばわりはロシアメディアのド定番で、毎日毎日辟易するほど出てきます。
27日のウクライナグルジアモルドバEU連合協定署名を受け、プーチンの側近まで「ポロシェンコはナチス」呼ばわりして大顰蹙を買っていました(参照)。まあ元々過激な物言いで有名な人物なんですが。


クレムリンはやらせデモは普通にやりますし、ロシアトゥデイも息を吐くようにインチキ記事を流します。このデモの信用性もわかりませんので、それを念頭に置いて見ておいてください。