昔親戚が心臓病で亡くなった。見つかった頃には手遅れだった。
本人はずっと具合が悪くて医者に何度も相談していたが、そのたびに気のせいだとか心の持ちようが悪いからもうくるなとか、ひどい言われ方をしていた。結局見つかった時には手の施しようがなかった。
こういう例はうんざりするほどたくさん見てきているが、家族が医者と一緒になって当人に罵詈を向ける事もままある。で、あとになって病気が見つかるわけだ。
でもそういう例だと、家族はまたそのうち患者を責めはじめる。身内の体を気遣うよりも、他人が不快そうにする事が気になる人は、もう性格だから治らない。


個人レベルだといろいろな話を聞く機会があるわけで、 社会問題化してるとこの報道を見ていると、いつも冷めた気分になる。
昔の医療ミスへの対応もひどかったんだけどね。泣き寝入り一択だったから。


現実の話を聞いていると、論理はまるで入る余地がないように見える。ぐだぐだな事ばかり見すぎている。
最近は精神科に行った話をやたら聞くが、決まって奥さんが夫を責めはじめる。この子がこうなったのはあなたに似たからだ、とか、聞いていて不快にさせられる。
必ず揉めるし、その事が新たな諍いを生み、状況をさらに泥沼に引きずり込む。
新しくこういう病名がついたとか今度はこうだとか、知り合いが書いているのを見てだから何なんだよと思う。治りもしないのに名前に一喜一憂して、よけい振り回されてるじゃないか。


慢性の病気ってまず治らない。病名も原因もわかりにくいから、わかるまでに言うに言えない程みな苦労をする。昔なら仮病、今なら心の問題ですよと、これと戦いながら原因を探るのに、精も根も尽き果てる。
ほとんどの場合はもう何もわからないままだし、病名が特定されたとしても、本当に「わかった」のかって思うけどね。