苦しむな
昼間一時間ほどひどいことになって、いずれこの先はないのかなと、置かれた先を漠然と思った。やっと一息ついた時は、ああそうかこんな時でもまだ楽になるのかと気付いてひどく奇妙な感じがしたが。
さっき人にメールを書き始めて、何と書こうか迷ったあげく止めてしまった。ひとつ放り投げてしまった関係があって、その人から返事が来ているかも見ていない。
孤独なのだと嘯いてみても、それが生活なのだと言ってみても、ではそれを誰の前で言っているのかとは考えない。どのみち私も無神経だが、そこで自分の苦しみを投げ捨てて、ごっこに付き合えとでも言うのかと笑ってしまう。なるほどそんな事で傷つけられる必要などないのだ。
誰か自分を大切に思う人があって、目の前で苦しまれるのは耐えられないと言う。
苦しむ声が嫌いだと言う。
どうにもならない。私にはどうする事もできない。
愚にもつかない事を書いているとわかっていても、あなたの前で口にする事はできない。そのときどうなったのか私は鮮明に覚えている。
ぐだぐだと書き連ねて、くだらない狂いを確認して、置いて来てしまった疑念と恐れを馬鹿な少年のように書く。
このまま生きる力をなくすのか、それともいっそ治るのかすら分からない。
すっと前が見えたとき、自分の姿が見える。
言われるまでもなく、私は大人などではなく、私の目はその姿に耐えられない。