サハリン2については今更だが


ガスプロムって見出しにも書いて欲しいんだけど。

サハリン2への露社参入、協定締結は越年も : 経済ニュース : 経済・マネー : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




確かにコククジラの生息地を害するということで、以前から環境団体からプーチン政権に激しい横槍が入っており、ある時点からプーチン政権がその動きに対応するようになった。その頃からロシアは現在の動きが頭にあったんだろうけどね。


しかし鯨ちゃん対応をすればその分事業費も増えるんで、事業費に文句をつけるのも何だかなっていう事ではある。

ロイヤル・ダッチ・シェルよりロシア企業の方が環境対策の技術で進んでいる。ロシア企業が事業に加われば環境は改善されるはずだ」


 ロシア天然資源監督局のミトボリ副局長は十九日の会見で、サハリン2への事業中止命令の理由を「環境破壊の一点につきる」と強調しながら、「(ロシア政府系)ガスプロムが参画すればどうなる」との質問に、そんな本音をもらした。


 サハリン2の事業主体であるサハリンエナジーは、シェルと三菱商事三井物産が出資して設立した国際企業体で、ロシアの企業は参画していない。しかも、事業主体を優遇する「生産物分与協定(PSA)」で契約が結ばれ、サハリンエナジーはロシアの税金が大幅に免除。さらに、投資額を回収し終えるまで、利益の6%をロシア政府に支払うだけでいいことになっている。


 ロシアにとって不利な契約が結ばれた一九九四年は原油価格が低迷。企業のエネルギー開発意欲がそがれるなか、当時のエリツィン政権は外資導入を促すため優遇策をとらざるを得なかった。


(中略)


 サハリン2を追いつめた「環境問題」を利用した手法は、東シベリアのコビクタ・ガス田でも活用している。事業主体を構成する英国の国際石油資本BPが事業許可取り消しの危機に直面。サハリン2と同様、ロシアに不利なPSA契約を結んだサハリン1やハリャガ油田も標的にし、開発費の高騰などを理由に事業中止に追い込む姿勢をちらつかせている。


サハリン2事業中止命令 外資権益を排除 : 東京新聞


シェルのやり方に問題がないなんて事があるはずもないが、ロシア企業の方が環境面で優れているなどと堂々といえてしまうのがすごい。
で、以下の記事とか。参考に。

ロシア連邦天然資源有効利用監視局(ロス・プリロド・ナドゾール)は、モスクワのプレスニャ裁判所に訴状を提出した。監視局は、「ピリトゥン・アストフスクとルンスキーのライセンス地区の総合開発の技術経済的根拠資料に関する国家環境専門鑑定委員会が下した結論を承認する」旨の2003年7月15日付けのロシア天然資源省の指令No.600を取り消すことを要求している。これは「サハリン-2」プロジェクトの第2段階に関する要求だ。


ロシアでは安っぽい提案、900kmの距離があるのに環境を敬う経費が考慮されていない8億5000万ドルの提案が為された。これは、石油パイプラインが、目標物までの最短距離をブルドーザーで掘り、普通の溝にパイプを敷設することを意味した。その結果、1000以上の水設備が貫通されることになるのだ。その中には、魚の太古からの産卵場もある。そこで、ロシアでは、このような環境やさしいケースが産業プロジェクトでなぜ実現しないのだろうか?国庫はすでに環境に消費することが可能になっているはずだ。


ロス・プリロダ・ナドゾールの提訴が依拠している環境の原因は十分に重く、説得力あるものにも拘わらず、外国のマスコミは状況を政治化させようとしている。「ロシア箱侵略的に資源に対する国家管理を推進させている」(日本のマスコミ)。「Royal Dutch Shellグループはロシアで圧力に遭遇している。Shellはライセンス喪失の脅威に晒されている」(欧州紙)。しかも、結論はまったく特定している。このようにしてロシア政府は自国のエネルギー分野での外国資本の影響を制限しようとしている


「サハリン-2」開発停止? ノーボスチ・ロシア通信社


ちなみに、リンク切れだが五月末にこういう報道もあった。
サハリン1・2開発権掌握が妥当=ロシア天然資源省 Reuters.com