昭和天皇発言メモ・福田氏不出馬宣言について
コメント欄が妙な感じ。けろやん。までなぜかいるが。
finalvent氏をどうしても黙らせたい連中が、最近喧しい。いったん思想の偏ったサイドに照準を合わせられると、本当に厄介だ。
まあそれは置いておいて。
このタイミングで日経が資料を出してきたことは、やはりあまりに恣意的だろう。日経が、日本の経済界が普段からどう発言をしているかを見れば、裏が見えすぎる。このメモが偽造ということはないだろうが、finalvent氏の言う通り考証も無しに使える資料でもない。
今回の発言は以前から想像されていたものでしかないが、このメモを扱うのは学者の仕事であり、報道の仕事ではない。新聞はあまりに明確に恣意をもってこのメモを出した。これは報道ではなく悪質な世論誘導である。靖国の問題と離れ、このやり口はきちんと批判されるべきであるし、何よりも、天皇はこの発言を公には発しなかった意味を、産経以外の各紙はどう捉えているのか(念のため 普段からの産経の論調は支持していない)。
このメモが昭和天皇生前に出されることはありえなかった。天皇は政治的な発言をすることは許されていない。メモを政治的に利用するなど言語道断である。日経など、金儲けの記事を書いていればよろしい。そんなセリフを吐きたくなるほど、何の見識も無い記事の作り方だ。
Mr_Rancelot氏が寛仁親王についてこの記事を書いたとき、私は彼に「朝日新聞を過大評価している」と言ったが、やはりその通りだったと思う。
周辺に対しては「出馬すれば靖国問題やアジア外交が最大の争点になり、国論を二分する事態となる。それは避けるべきだ」と述べたという。
福田氏はこの辺りは以前から一貫している。
毎日がひどい社説を出していたが。
(社説:福田氏不出馬 ああ幕開け前に決着ムード MSN-Mainichi INTERACTIVE)
一時期報道でもかなり流れていたが、「小泉後」に向けて王毅大使を初め中国が動いていたし、その流れに利用される事を福田氏は警戒していただろう。
参考
中国は、昨年12月20日に唐氏や一時帰任中の王毅駐日大使ら約10人が出席して北京市内で極秘に開いた「対日工作会議」で、「後継首相の靖国参拝を阻止するため、小泉首相を徹底的に攻撃し、孤立化させる」との今年の対日基本方針を決定した。首相を「孤立化」させるため「政財界工作、民間交流などを幅広く展開する」ことも確認した。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/photojournal/news/20060210k0000m010084000c.html
工作という言葉は中国語はちょっとニュアンスが違うらしいが。
関連記事が時系列で幾つか。(キャッシュを拾おうとして失敗)
露骨。これ↑のあと、これ↓。
安倍晋三官房長官は9日午前の記者会見で、中国の唐家セン国務委員が日中関係改善で「小泉純一郎首相にはもう期待していない」と発言したことについて、「事実とすれば一国の指導者の発言としては不適切だ。日中関係を重視すると表明している中国指導者の発言にも合致しない」と批判した。そのうえで「日中関係を未来志向で発展させる方針に変わりはない。中国の胡錦濤国家主席を中心とする中国指導部も同様の立場と認識している」と語った。
福田氏は追悼施設については再検討するべきだが、それは中国や韓国の要請に応じる形ではいけなのだと、はっきり言っていた。私はブログでその福田氏の見識を支持したし、その辺りの見極めがついているなら、首相になる資格のある人だろうと考えていた。
そして担ぎ出そうとした人々は、まさに中国の誘導に乗る形で動いていた。加藤・山崎はその口であり、彼らに大局を見る見識は無い。福田氏は政治家であるが、彼を担ごうとした人たちはそうではなかった。福田氏は周囲の思惑が見えていたし、駒にされることも嫌っただろう。見識があるからこそ、立候補を取りやめたというのも、なんとも皮肉な話ではある(「勝てない」からというのも大きいのかもしれないが、下記事)。
参考記事
これ意外と本当かなという気もする。ただ福田氏は、アメリカにまで行っていたわけで、立候補の意志がゼロだったということはないだろう。
福田氏、待望論消えるのを待っていた…森前首相 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
そして、しょーもない社説
社説:福田氏不出馬 ああ幕開け前に決着ムード MSN-Mainichi INTERACTIVE 社説
それぞれスタンスは違うが、小泉首相の靖国に関してのぶれない姿勢も私は支持するし(ただこれも、右から見るとぶれたことになる)、未知数ではあるが、安倍・麻生両氏も右派でも柔軟性がある(これは靖国に絞っての話ではなく)。現実の政治になれば、安倍氏は中韓に対して無茶な政策はとらないだろうと私は思っている。それよりも、中国の内政干渉に簡単に乗る政治家の方が恐い。
A級戦犯分祀についての中国のスタンスは、おそらく「ここで手を打ちましょう」ということではあるのだと思う。根本的な勘違い(追記 内政干渉等の意味で)はともかくとして一部の人々が言うほど、中国がすべて無茶を押し通そうとしているのだとも思っていない。
アメリカからの独立を言うのであれば、尚更今後隣国と直接付き合っていくことを考えねばならない。それは安全保障をきちんと考えていくことでもあり、今まで無視して通ってきた問題を考えていかねばならないということでもある。その辺り、勇ましい事を言い過ぎる連中も含め、平和ボケぬけてねーなと思う。
私は靖国問題に関して定見といえるほどのものを持っていない。ただ、取られ得る方策はひとつではないと思っている。方策が理の通ったものであれば私は支持するだろうし、戦後日本が取った道が何であったのか、全て負けたところから始まったということを、日本全体が忘れかけているんだろうなとは思う。其の辺捻れがでてくるわけだけれども。
さーすが産経系列。
媚中派議員の代表格のため、ミサイル発射の北朝鮮を中国がかばい続けたことも影響したとみられる。
追記