民主党 長島昭久議員のブログが、北朝鮮人権法案言及で炎上している事について

米国に始まり、韓国へも広がっている「北朝鮮人権法制定」のうねりは、欧州各国にも広がりを見せています。その中でも、拉致問題の解決と並んで、脱北者の保護救援は、国連の人権委員における一連の決議が示すように、人権、人道を無視して脱北者を強制送還してきた中国政府に対するプレッシャーにもなりうるもです。そういう外交カードを我が国にもたらす意味からも、今回の与野党合意による「北朝鮮人権法案」に、制裁の発動とととも現在進行形の国家テロである拉致問題の解決と脱北者救済が謳われたことは、意義深いと思います。


ただし、最終的な字句の修正などで多少手間取っており、会期末ギリギリを睨んで、なお予断を許しません。明日の衆院拉致問題特別委員会が流れたとの情報がたった今入ってきましたので、衆院通過が週明けとなり、参院での審議時間が限られてきました。海洋権益法案の轍を踏むわけには行きません。自民党側の逢沢代議士、宮路拉致特筆頭理事らも渋る法務省を説得して誠心誠意取り組んでくれています。官邸では、安倍官房長官も後押ししてくれているようです。


長島昭久 WeBLOG 『翔ぶが如く』:北朝鮮人権救済法案、成立へあと一歩!


何、このコメント欄は。


北朝鮮人権法案となると、どいつもこいつも手の平返したように反対しやがって。

日本人は、拉致被害者だけ気にして、脱北者気にしないのか。それで、国連通りますか。アメリカは脱北者受け入れを表明したけど、日本はしないんですか。なるほど、それで国際社会では通るんだ。


ちょっと前にこういう事件もあったけど(脱北者4名、韓国領事館から米領事館へ:朝鮮日報)(米、瀋陽領事館に侵入した脱北者4人受け入れへ:朝鮮日報)、まあ日本に来たがる人間は多くなるだろうね。だけどアメリカに拉致で協力求めて、日本だけ受け入れしないって?んな手前勝手な理屈が通るのか。だいたい、そんなに簡単に脱北ができるわけがない。そんなに大量に日本に流出してこれるほど、北の管理は甘くない。税金が上がるだとか、そんな次元には行くはずがない。こんなデマレベルの憶測を鵜呑みにして。情けない。



中国に脱出した脱北者が連れ戻されてどんな目に合うか。中国で脱北女性は売春せざるを得ない例が多い。信じがたいほど劣悪な環境で、彼らは生活している。そのくらい、ちょっと考えれば判るはずだろう。中国で季節労働者としては受け入れられても、それ以外の男の職はまずない。そうなった場合、そいつはどうなるか?売春する妻に食わされて、男がどんな風になるか、食う手段すら何もなかったらどうなるか。何もかもどうしようもない。それを見殺しにするのかと。冗談抜かすなよ。問題の次元が違う。あんたらの認識と全然違う。脱北問題は、そんな問題じゃない。モンゴルが受け入れしてたから、救援の活動家たちが命がけで送り届けてもいたが、ああ早々うまくもいかなかった。もうダメダメだし。



これまで何度も何度も書いてきたけど、ハンミちゃん事件について。日本領事館のヘタレが非難されたあの事件。あれを撮っていたのは脱北者支援の活動家だった。ハンミちゃん一家は脱北者だから。あそこで思わぬ画像が撮れて、それが全世界で大きく取り上げられたという事。あの時ネットで、日本領事を責める記事ばかりでは、脱北者を気にする論調はなかったけれど。話題は全然そっちに広がらなかった。今回みたいに。


長島議員も書いているけど、ブッシュ大統領が横田さんとハンミちゃん一家との同席を演出したのも、拉致と脱北問題をまとめて扱うというアメリカの姿勢。マカオ捜査を歓迎しておいて、そんなことも分からないの。アメリカとしたらどちらも北朝鮮の人権問題で、その観点でしか問題に取り組む事はありえない。そしてアメリカの北朝鮮人権法案は、そういう趣旨でできている。
当時増本さんたちはアメリカを訪問していて、法案ができる様子を目の当たりにしている。その時増元さんがどう思ったか、私はブログで書いたから知っているよ。日本でまだこれが成立していないのは、国家の恥以外の何物でもない。その成立の足を引っ張るのはやめてくれ。なぜきちんと理解して、ヒステリックでなく個々に批判できないのか。



どうせ平沢議員みたいに、平島筆子さんを懐から持って行かれて平気な議員がいる国だし。確かに北の工作員が混じってきても分からないかもね。物理的に無理ということもあるし、政府がその時対処するか、そこまで考えているかは、非常に危ういと思う。
だけどその前に、この間の総連民団和解、あれが今日本にいる日本人妻を含めた脱北者にどれだけ危険な事か、あんたらの誰が言っている?わかっているのか。平島さんはああやって謀略で連れて行かれた。総連に民団から情報が洩れたら、脱北者の人たちが、いったいどうなると思っているのか。そして「友好」というのは、この場合そういうことを指している。北に残してきたかもしれない家族は?あの時も、殆ど誰も言わなかったじゃないか。彼らがどうなるか、なぜ誰も心配しないのか。彼らにとっては、差し迫った危険なのに。



「悲劇の様子はは誇張しているんですよ」
そうですか。ああそうね、確かにそういう構造があるのは知ってるよ。

現在、民団の地方組織の一部が、今回の和解に反発している。元々彼らの組織内には脱北者支援センターがある。こないだの合意で活動保留ということになって、それも大きな原因になって地方組織は中央に反発して、結構な事になっている(民団、総連との和解で反発拡散:朝鮮日報 )。日本には脱北者は100人程度しかいない。そりゃあ彼らに生活保護はいるだろう。言葉の話せない、文化に馴染む筈もない彼らが入ってきたら、問題が起きるのも目に見えている。だが脱北者受け入れは、被害者家族も求めていることだし、国際政治の観点から見ても、それ以外ありえない。国連にも拉致単体では持ち込めない。そして人道を叫ぶなら、彼らの命を見殺しにできるわけがない。もし北が崩壊したら彼らは北に戻る。成功するかは賭けでしかないが、これは体制崩壊へのひとつの手段。あんたらの誰が、その目線から物を見ているんだ。
いいかげんにしろよ。くだらない事ばっか言うなよ。



民主党の草案読んだけど、「永住」のところだけは余計だと思ったが、そこは結局採用されてない。あんたら見たの?今回合意した法案全文を。定住が問題って、定住は永住じゃないから。それが問題とは思えない。ちょっと勘違いしてないか?住む環境を整えるというだけの話だよ。


合意法案 全文掲載
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2006.06.09) ■北朝鮮人権法で最終合意

第六条
(略)
これらの者に対する支援等の活動を行う国内外の民間団体との密接な連携の確保
に努めるものとする。


2 政府は、脱北者の保護及び支援に関し、施策を講ずるよう努めるものとする。


3 政府は、第一項に定める民間団体に対し、必要に応じ、情報の提供、財政上
の配慮その他の支援を行うよう努めるものとする。


ここがおかしいなんて言ったら、いらい倒してやる。



最後。

理 由
 現下の北朝鮮の人権状況等にかんがみ、拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題について、国民の認識を深めるとともに、国際社会と連携しつつその実態を解明し、及びその抑止を図る必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。


これ。これに尽きる。嘘でもごまかしでもなんでもない。この法案を作る理由はこれ。拉致に取り組まないと言っては政治家を責め、いざ取り組んだら気にいらないと言って責める。冗談じゃない。そんな理不尽があるか。
読んだ情報を鵜呑みにするな。自分の目と耳で見て聞いて判断しろ。
自分で情報を集めて、自分の頭で考えろ。





長島議員、もう締め切っておられるようで、TBを飛ばせませんが、もしご覧になられていたら、見ている人間は見ているので、ノイズを無視して作業を進めていってください。
それでは。




追記
中途半端だったのあとで書き直す。

http://blog.goo.ne.jp/nagashima21/e/dbd1970a571e5907b5262ee5b3595d24
長島議員、この引用コメントはちょっと違うでしょ。


関連エントリ
エレニの日記 - 北朝鮮人権法関連、脱北者問題

特にこの二つ
エレニの日記:北朝鮮人権法案関連 脱北問題について、中国をめぐって(改題済み)

エレニの日記:脱北問題について 国内事情 民主党案「永住」「定住」の記述について