泉あい氏鈴木宗男インタビューについて


泉あいの”あい's EYE”: 鈴木宗男議員インタビュー①

泉あいの”あい's EYE”: 鈴木宗男議員インタビュー②

泉あいの”あい's EYE”: 鈴木宗男議員インタビュー③

泉あいの”あい's EYE”: 鈴木宗男議員インタビュー④



まあ、今回のインタビューが大失敗だったのはご本人が一番わかっておられると思うので、あまり鞭打つ事は言いたくないのだが、私は泉さんがジャーナリストを続けることに問題があると思っているので、きっちり批判しておく。


泉さんが政治に関わってから、もう少なからぬ日にちがたっている。もういい加減政治の基礎知識、そして感覚を学んでいい日数である。例の懇談会からも、もう半年以上が経過しているが、このインタビューを読んで判ったのは、その間泉さんが政治に関する勉強を何もしなかったという事だけだった。


ここまで鈴木氏に相手にされなかったのは、要するに泉さんの質問の内実が、「政治に関するもの」ではなかったからである。「お茶の間の感覚で政治を」などという気でおられるのだろうけれども、あなたの場合、それはただ何も勉強していない人間が取材をしに行く口実に過ぎない。尤も、このような甘い態度で臨むジャーナリストは掃いて捨てるほどいるし、あなただけの問題というわけではない。それは別段、咎めだてする程の物でもないのかもしれない。だが実際、私にはあなたがなぜわざわざ政治を取材対象にするのかが全く分からないのだ。



泉さんが「政治家の資質とは」という鈴木氏への質問を募集したエントリーを書いた時、私がつけたブックマークを、あなたはご覧になった事と思う。

# 2006年05月20日 Ereni grip 永田批判と今の「泉批判」には、重なる所も多いのですが。鈴木議員が今何をされているかもご存知ない様ですが、政治動向にそこまで無知、且つ懇談会で大問題を起こした後に、なぜ政治取材をしようとされるんですか?

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://voice.fresheye.com/ais_eye/2006/05/post.html


この辺り、意図的に攻撃的な口調にしていたが、私はひとつ迷っていた。泉さんにヒントを出すか否か。




現在、政治に多少とも興味のある人間の中では、鈴木宗男氏はかなり注目されている。ここのページを見て欲しい。議員たちが出した、質問主意書の一覧である。


第164回国会 質問の一覧




幾つか抜粋する。

3 在上海総領事館員自殺事件に関する質問主意書

4 外務省による国内政治情報収集活動に関する質問主意書

8 裏金組織「ルーブル委員会」に関する内閣答弁書と政府参考人(外務省欧州局長)の国会答弁の齟齬に関する質問主意書

9 ウイグル民族独立運動に関する質問主意書

10 在ユジノサハリンスク総領事館の管轄地域に関する質問主意書

14 外務省船橋分室の業務内容に関する質問主意書

15 先住民捕鯨に関する質問主意書

26 対北朝鮮交渉におけるミスターXの役割等に関する質問主意書

27 外務省におけるセクシャルハラスメント(性的嫌がらせ)に関する質問主意書

34 諜報活動の定義に関する質問主意書

36 裏金組織「ルーブル委員会」に関する内閣答弁書と政府参考人(外務省欧州局長)の国会答弁の齟齬に関する再質問主意書

37 二〇〇六年一月三十一日の記者会見におけるプーチン露大統領の北方領土問題に係る発言に関する質問諜報活動の定義に関する質問主意書主意書

さてこれらの共通点は何か。
これ全て鈴木宗男氏の提出したものなのである。しかも、これは一部に過ぎない。私もこれらのほんの一部しか読んでいないが、題名だけざっと見れば、何かが漠然と読み取れる筈である。ここで鈴木氏は、外務省に次々と強烈なカウンターを放っているのである。



以前ウイグル関連のブログでこの主意書を見つけ、自分のブログで軽く取上げた事がある。当時氏の意図をいぶかしみながらも、その主意書にはかなり興味をそそられた。これは日本の中国外交にとって、かなり意味のある質問なのである。またここにとり上げていないが、ヤルタに関する主意書もある。氏の質問主意書について、幾つか報道も出ている。

外務省、ロシアに抗議 領土めぐる教科書批判で(キャッシュ)

この程度の事は、多少アンテナを張っていればわかる事で、こんな事すら知らなかったこと自体、泉さんが最低限の政治動向のチェックすら怠っていたという事である。上で書いたように、当時私はヒントを出そうか迷ったのだが、ここできっちり恥を書いてもらおうと思い、敢えて何も書かなかった。また紹介しても、泉さんの発想ではきちんと質問に生かしてくれないのではという危惧もあった。申し訳ないが、これは彼女にはレベルが高すぎるだろうとも考えた。尤も、私自身にもこれ全てどうこうと言っても明らかに手に余るし、政治ブログをやめてしまった今では、これらを調べる気力もなくなっている。これらに関してちゃんと調べようとすれば、まず前提として、膨大な資料と基礎知識が必要であるだろう。


ただ、上の項目を見ても、泉さんでも聞き覚えのあるものがあるだろうし、ブクマコメントの「鈴木議員が今何をされているかもご存知ない様ですが」とは、ほんのかすかにだが、下調べをしてくれないかという期待をこめて書いたものだった。私としては、鈴木氏が何か目立つ事をしているというヒントを出し、また泉さんを挑発したつもりでもあった。鈴木氏の日記にも、主意書の件含めいろいろと書いてあるだろうし、泉さんはそれを全く読まなかったわけではないだろう。



また選挙当時、唯一北海道で民主党が勝利を収めた事、また鈴木宗男がなぜ当選したか、これらがかなり話題になっていた。それもGripBlogからそう遠くない位置のブログの間でである。おそらくそれらも、彼女は読んでいなかったのだろうが。
泉さんは一つ目のエントリーで「虚実(参照)」という北海道新聞の特集を挙げているが、あれひとつ読むだけでも、認識は全く違っていたはずである。もし「読んだ」と言われたら、逆にもう頭を抱える他はないのだが。



鈴木氏はアフリカ・ロシアでムネオハウスなど造ってと批判されていたが、あれも当時の外務省の工作の要素を外して見なければならないし、ODAの問題であるとか、そこの金の流れはまあまあ、シロということはないのだろうが。そして鈴木氏は中央アジアにも目を向けていた。上海協力機構であるとか、ロシア、中国、石油・ガス、安全保障、アメリカとの駆け引き。いろいろあって、ここまで国際的な視野を持つ政治家は珍しいのではないか。
こういった発想まで泉さんに求めるのは酷なのだろうが、明らかに氏は「地方だけを見ている政治家」ではない。その程度の認識は持っておいて欲しかった。


松永氏はトルクメニスタンに関するブログをやっておられたし、そのアンテナに鈴木氏は引っ掛かっていただろう。彼がいたら泉さんに何かアドバイスをしてくれたかとも思ったが、まあそれもなかっただろう。基礎知識のない泉さんには理解できないだろうと彼も割り切っただろうし、泉さんも意地を張って、「私はこのスタンスで行くのだ」と「お茶の間政治」に拘り続けたような気がする。



また、このところ北方領土関係でも、鈴木氏はいろいろと動いている。そもそも記事になるのが、北海道の地方紙でだけという事が多いので、既に消えてキャッシュも残っていないものが多い。
話は脇にそれるが、北方領土に関してはここ最近、日ロの間でいろいろと動きがある。その辺り、鈴木氏と一緒に逮捕された佐藤優氏が、数日前少々面白い事を書いていた。

FujiSankei Business i. ラスプーチンと呼ばれた男 佐藤優の地球を斬る/プリマコフ訪日の思惑(2006/6/1)



ルイノク ロシア雑貨とロシア情報 2島先行返還論も
根室北方領土シンポ 段階返還求める声も  
 2006/04/09 転載記事)


ビザなし交流第1陣が帰港/鈴木氏、援助の効果指摘(キャッシュ)


政治を扱うなら、やはり地道に知識を身に付けていかなければならないが、明らかに泉さんにその気はない。その能力もない。あえて言うが、それを恥じる様子もない。彼女は「ぁぃわからないの」と、読者を上目遣いで見上げる仕草をしてみせるだけである。
今まで充分に泉さんには、時間もチャンスは与えられたはずであるし、もういい加減タイムリミットだろう。このまま取材を続けていっても、今回のような恥を掻き続けるだけであろうし、現実問題、彼女に政治ジャーナリストを名乗る事など無理である。それがたとえイレギュラーな存在としてだとしても、専門ではないのだからと、彼女が言い張ったとしてもだ。




ついでに、最近ウイグル関係では最近ラビヤ・カーディル氏拘束という大きなニュースがあったので、関連記事を貼っておく。国内では比較的認識の薄い問題なので、この場を利用して紹介してしまう。

知れば誰でも激怒する、 これが中国だ! : なぜ、ラビア・カディルさんはすべてを失ったのか
真silkroad?: ラビヤさん家族、拘束から公安監視下の自宅軟禁に。


実際の所、泉さん、なぜあなたは政治取材を続けられるのか。あんな事件を起こした後で、インタビュー相手に、その事で迷惑をかける可能性も充分にある。当然、あなたはピンときてはいないのだろうが。


そして泉さんは未だに報道機関にどのように松永さんが、つまりはアーレフ信者が関与したか、はっきりさせていない。おそらく彼女は考えた事もないだろうが、その事をはっきりさせれば、松永さんもこの場に戻って来易くなるのだ。あなたも、松永さん自身も、その事があまりわかっていないのだとは思うが。それとも、松永氏は本当に何らかの意図を持って機関に関わっており、それであなたは何も言う事が出来ないのか?今となっては、私はその可能性は薄いと思っているが。


もしそうでないならば、公表すればいい。時系列を追って説明すればいい事だ。そしてあなたが元ファイルを持っていなかったことが何を指すのか、それもきちんと説明して欲しい。これはもちろんGripの方で構わない。もういい加減に、説明を始めて欲しい。あなたが「取材を通して」誠意を示していくなど無理だ。あなたはそれにあまりにも向いていないし、何が問題かも理解していないし、そこに必要不可欠な筈の、地道な努力をすることもないのだから。




泉さんは己の能力をもう正面から見直すべきである。無理してこのまま続けたとして、どちらにしろ先はない。
ここまではっきりあなたを非難して、私も自分が何らかの標的になる事も覚悟している。だが私はあなたを非常に危険な存在と見なしているし、心情とは別に、この先あなたに手加減することはないだろう。




ここで公的に質問する。


以下のエントリ中、あなたが元ファイルを持っていなかった事について、説明をお願いしたい。

BigBang: GripBlog報道メディア設立企画書について思うこと(6)


ここで私はもちろん、泉さんが機関設立の具体的作業に本人が言っている程、関与していなかった可能性を念頭に置いている。だが同時に、そこに何か初歩的なミスなどがあった可能性も考慮している。あなたに頭から何か決め付けをしているわけではない。
そしてこの時期は、松永氏の引越しの時期とも一致する。これについては、ただの邪推と切って捨てていただいても結構である。ただどうしても、この事実に触れないで済ますわけにはいかない。だからここでお聞きしておく。


今更あなたの今までの説明に矛盾が判ったとしても、誰も驚く所ではないし、無論きちんと説明してくれるなら、我々はそれを受け入れるだけである。



また長くなったが、以上、泉さんに返答を要求するものである。