石油の事とかちょっと考えていた

携帯で投稿する内容じゃねえよな。最近ヲチしてないし。

石油メジャーの支配ってのは自由主義経済の根幹なわけで、アメリカの石油をめぐる陰謀、戦争とかいうけど、んな簡単な問題ではない。
ロシアは例のウクライナ絡みのガスショック以前から石油・ガスによって周囲の国にいろいろやってもいて、長くなるから書かないけど、ロシアのガスパイプラインに対する現在の政策はたとえば欧州の行き方と真っ向からぶつかる(そういえばこの問題、落としどころ見つかったのだろうか)。


なんだかんだいってプーチンは物のわかった男だし、今のような石油政策の転換を、他の人間がやったらもっとひどいことになっていたかもしれない。サハリンにしろシュトックマンにしろやり方があまりにロシアでヨーロッパの不審を買うのだが、プーチンの言うとおりロシアは市場経済の行き方から離れるつもりはない。大きく言って、ロシアはすでに自国がかつて極として敵対した世界の流れに組み込まれる意志を持っている。
この辺り前書いたか、シュトックマンでこのブログ検索してもらえればわかる、って、これじゃまるで黒崎さんだが。


どちらにしろ売る相手がいなければ商売は成立しない。自由主義経済陣営は圧倒的な顧客であり、その意向を無視して激烈な反応を起こそうというような発想は、今のロシアにはない。ベースとしては、そのロシアの穏健性を欧州は理解していると思う。ロシアには病的とも言える一部のナショナリズムがあるが、それはむしろプーチンからすればやっかいな代物でしかないように見える。


石油メジャーの国内ガス開発への関与を弱めようとしている現在、ロシアは採掘の資金は金融市場、そうでなければ消費先の国から調達することを念頭においている。ユコスの事では金融市場からも疑念の目で見られていたし、どうあがこうと欧州や日本の力を借りねば採掘そのものができない。(中国の、自国の石油ガスへの影響力増大にはロシアはかなり神経質)


ここで、(採掘権を与えることが決まりかけていた北欧二社をドタキャンして)シュトックマンガス田の採掘資金を直接消費先のドイツに持ちかけた事例につながるわけだが、この出来事が今後のロシアの資源政策に意味する重要性は、―サハリン2と同時期に起こった出来事にもかかわらず―日本ではほぼ黙殺された。
ブロゴスフィアは社会面的なものにしか興味を示していないが、日本のジャーナリズムの根本的な問題点はこの辺りにもある。



英国のなんたら言う会社(追記 セントリカ)を買収しようとして反発食らっていたことに見えるように、ロシアは石油ガス施設の川下整備にも熱心だが、うーん、考えてるうちにわかんなくなった。
話は戻ってドイツはもともとかなりロシアに投資があるようである。大きな関係性として見なければならないだろう。



ロシア脅威論の非論理性と、妥当性について。石油について、石油関係者の誘拐の多発するナイジェリア、チャベス、イラン、動きとして中国。つまりは資源ナショナリズムとそれをめぐる動き。エネルギー全体に話を回せば原子力の話にもなる。
この辺りは本質的な石油の世界地図の変化を意味する。
中国の存在の影響も、石油ガスに限らずそろそろいろんな意味で見えはじめる頃なんではと思う。そうなれば脅威は脅威でなくなるが、陳腐なようだが北京オリンピック周辺で起こることは何らかの目安になるかもしれない。これは中国とバチカンを見ていて思ったことだ。よい目もあるが悪い目もある。まあ一時的なことは結局一時的な事だが。


資源を自国もしくは友好陣営が握っているかいないかは、即ち国の命脈の問題である。これは深く言及するとやばめだが、要するに我々は構造の内に生きているのでしかないのであって、綺麗事の上に立っているわけではないということ。
資源において市場経済に組み込まれる意志があるにしろ、メジャー国内排斥(とまではいかないが。要は独自開発の方向性)の傾向を見せるロシアは、大資源国としての影響の大きさもあり、横への影響(資源ナショナリズムの趨勢)もあり、今後を見ていく上でその動きの性質を見ていかれるだろう。あまり正確な目で見られているとは思えないが。


石油ガス産出国は政治的に不安定な国が多いが、そういった国の政権に直接資源を握られるのは現実に大きなリスクである(まあ、国の中でも割れるわけで、それが内戦にもつながる一番の厄介になる)。現在いくつかの国が反米を唱えることで本来持っている微妙な周囲との関係性や問題が押し隠されてもいるのだろう。反米・親米は国によっては構造の反映だが。



ウクライナグルジアバルト三国ポーランド。この辺りはロシア脅威論を唱えざるをえない。そして実質ウクライナグルジアは見捨てられたかなとも見えるし、第二次世界大戦の構図はある部分まるで変わってないのだなと思う。挟まれた弱小国は必死に動き回る。ポーランドウクライナオレンジ革命の強力な支援者だったこととか。
で、ロシアはその動きが欝陶しいと。


シュトックマンの取引清算は、イランの初の国営ガス田サウスパースの石油生産の方法を参考にするとロシア版ノーボスチに書いてあったが、この辺りは石油の専門家が解説してくれればいいなと思う。朝日にやや詳しそうな記者(記者の書いたでなく寄稿だった)がいたが。

欧米メディアは脅威論に偏っており、それは―ガスプロムの資源調達力への疑問などを含め―妥当なところもあるが(パイプラインをめぐる動きであるとか)、ロシアが未だ前時代的であるという見方に基づいている。
ロシアは近代的であろうと欧州に歩み寄りながら、同時にその根深い偏見に焦れている。


そして日本メディアは、自国の目でロシアを見ていないと思う。違うとすれば北海道の地方新聞くらいか。まあ、ジャーナリズムの問題だけではないけど。
安倍内閣はロシアとの関係修復は考えている。この先日本からの金もロシアに作用してくんだろうな。



てかなげぇよ、私。
思いつくままに書き留めていっちゃいかんな。一度で書かないと。